この本の中で町を歩いた時期が、1980年代なので今だとだいぶ風景も変わっているのでしょうね。
僕も町歩きが好きですが、あとがきの一節になるほどーと思いました。ちょっと長いけど引用。
「散歩」と「町歩き」とは違うと個人的には考えている。「散歩」はふだんの生活圏の中を歩く。ご近所歩きである。「町歩き」は生活している町からどんどん離れていき、知らない町を歩く。「散歩」がムラ社会的とすれば「町歩き」は都市社会的である。雑踏をひとり歩き、路地や横町に姿をくらます。匿名の個人になって都市の中に溶けこむ。近代になって都市社会が成立したあとに生まれた、ひそやかな楽しみごとである。
これからも「町歩き」にいそしみたいと思います。